予防歯科 定期検診
(メインテナンス)
悪くなってから治療を繰り返すのでは、お口の状態は人工物で置き換えられ、だんだんより悪くなってしまいます。そして、歯を失ってしまうと戻ってはきません。
大切なのは、病気になる前に予防をすること。
予防歯科とは、むし歯や歯周病になってから治療するのではなく、なる前に防いだり進行を抑えたりすることです。
8020運動は、「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。そのため、「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いがこめられています。
2016年の調査では、この割合が50パーセントになりました。これは、むし歯予防や歯周病の進行を抑える努力をする人(定期検診やセルフケアを習慣にする人)が増え、歯を失う人が減ったためと考えられています。
当院では、予防歯科に力をいれていますし、定期検診をうける患者さんも増加しています。
一生、自分の歯で食べる秘訣…
継続的に定期検診に来院し、
メインテナンスを受けること
1から4ヶ月の定期検診でメインテナンスを受けることで、歯周病が改善され歯を残していけるようになります。
どんなにがんばってもきれいにできない部分は必ずあります。その部分は専門家である私達がクリーニングいたします。歯ブラシではきれいにできない汚れがあります。それは歯石とバイオフィルムです。
歯石とは歯垢(プラーク)という細菌の塊が石灰化してできたものであり、硬くて歯ブラシでは取れなくなります。細菌が歯と歯ぐきの間にある溝(歯周ポケット)に入り込み、それにより歯槽骨を溶かしてしまう原因となります。ですから、歯石はきちんと取り除く必要があるのです。
また、お口の中にもカビは生えます。台所やお風呂に生えるヌメヌメのカビと同じで、細菌の住処の役目を果たします。細菌とその住処であるカビでバイオフィルムいう膜を形成します。これはとても歯ブラシでは取れないものなのです。
また、歯と歯の境目、歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)についたバイオフィルムは歯ブラシで取り除くことは難しくなります。
これらのバイオフィルム(細菌とカビ)を放置しておくと、虫歯と歯周病の原因となります。ですから、これを機械的に歯科医院で取り除くことが重要になるのです。また、このバイオフィルム(細菌とカビ)は一度破壊しても、また3ヶ月程度で形成されるというデータが出ています。ですので、1~3ヶ月に1度の定期的なメインテナンスが大切になるのです。
メインテナンスはこのようなことをします
定期的な口腔内チェック
みなさまの状態によって、1ヶ月~4ヶ月ごとにお口の中を診査します。むし歯、歯周病のチェックを行い、前回と比較します。期間は、そのかたの症状や状態をみて考えて行きます。検査の結果はイラストで印刷し担当の衛生士が説明の後、みなさまにお渡しします。お家に帰ってから、ゆっくりご覧になり、前回の検査結果と比較してみてください。
歯石や歯垢を取り除きます
従来の歯垢歯石をとるスケーリングのみならず、PMTC(プロフェッショナルメカニカルトゥースクリーニング)という方法で歯の表面から細菌のついたプラークをはがしとります。
歯面にフッ素を塗布
きれいになった歯面にフッ素を塗布し、エナメル質の強化や細菌の活動を抑制し、むし歯の予防を促進します。
歯肉マッサージ
仕上げに歯ぐきをマッサージすることで、血行を促進します。リラックス効果もあります。